あたしブログ

ネットスペースデブリ乙女の脳内ラジオ

カラマリFD岡崎契√感想

みんな、おまたー!

あたしです。

 

大変遅くなり散らかしてますが、

カラマリFD個別感想第3回目。

岡崎契√でございます。

今更だし唐突過ぎるんだけど、カラマリFDのことみんな「アンリミ」って言ってるのかな?

FDはFDじゃね?昔からずっと乙ゲのFD出たら「〇〇(無印の略称)+FD」って言ってきたオタクなんだけど、「FD」って単語自体がめちゃくちゃ乙ゲ界隈特有のワードだよね。

どうでもいいかもしれないけど、記事のタイトルを決めるのに地味に毎回悩んでるんだよ。

・・・岡崎契√でございます。

※ネタバレしますので、未プレイの乙女の皆様方はブラウザバックしてください。

atashigirl.hatenablog.jp

↑前回の感想記事はこちら

 

それでは行ってみよ~。

 

岡崎契√感想

 

すいません。まず、初手、

「はぁ……っ」じゃねんだわ。

個別入っていきなりびっくりさせんな。

 

彼が玄関を開けてからたったの数十秒。貪るように重ねられた岡崎さんの唇が、私の唇を余すところなく味わっていく。

 

(……っ苦し……)

 

静止する言葉そのものどころか、言葉を紡ぐ意思さえ奪い取ろうという口づけに、私はされるがまま立ち尽くしていた。会える機会がなかなか取れないせいか、最近は、いつもこうだ。

スタンディングオベーション

拙者、玄関開錠数秒後即接吻好好侍也。

仮眠も取らずにアタイのことを貪り食ってくる岡崎、誰よりも狼。

とりあえずベストエンドで初っ端の選択肢「面倒な性格」で合ってるのめちゃくちゃわかってるなって思ったし、まあ早い。早いのよ色々と。

 

目を閉じ首をひねりながら、岡崎さんは私へと近づいてくる。

そして、3……4……5と、

ちょうど5秒が過ぎ去ろうとした、その刹那ーー。

 

「…………」

 

「【キスすると可愛くなっちゃうところ】」

 

「え……」

 

「……ふ……」

 

「んんっ……」

 

私が驚きの声を発するよりも早く、言葉を紡ぐはずだった唇が塞がれる。

思わず身体を震わせるとーー

彼はほんの少しだけ唇の隙間を作って、触れ合える距離のまま小さくささやいた。

 

「次、キミの番だよ?」

 

 

あまーい 伊戸田 画像 に対する画像結果

 

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☝あたしの岡崎√プレイメモ

 

(伊戸田画像)なんよ。

シナリオライターさん絶対岡崎√アゲアゲで書いただろ。大正解だよ。おまえがカラマリの紫担当を背負うべき男なんよ。

基本的に、イメカラ紫(根暗系を除く)orピンク担当の男はその作品の「ECHI」を担わなきゃならん。岡崎はその点、しっかり仕事した。だからあたしはそこを評価する。(ECHI担当業務に厳しいオタク代表)

 

あれだけ死にたがりだったのに、今ではあたしを悲しませる方が怖いから死ねない、の思考になりつつある岡崎契、命を盾にする覚悟じゃ無いとSPの仕事は務まらない、でも死んだらあたしが悲しむ、だからその矛盾する2つを叶えるためにももっと強くならなきゃ。という思考、FDに入ってから岡崎のダメな所が無くなって全部"良"になったなという印象。

もちろん死にたがりのアレが好きだったという岡崎推しの乙女の皆様や、ヤンデレ属性好きのオタクは無条件でおすすめできる案件なのが岡崎ですが、無印プレイ時のあたしは岡崎の死にたがりが「萌え」ではなく「めんどい」の方向に受け取ってしまったので、ひたすら岡崎に対して(なんだこいつ・・・クソめんどくせえな・・・)と思っていたイメージが強くて。

なので、久しぶりにFDで岡崎に対峙して「さて、一体どんな風に成長したのカナ⁉」とゲンドウポーズで構えていたのですが、端的に言います。

好きンゴ。

(Can you celebrate? Can you kiss me tonight?~🎶)

峰雄ちゃんといい、笹塚といい、おまえたちマジでどうした???めちゃくちゃFDの在り方の王道ど真ん中ぶち抜いてってますやん。

FDまでやって完成形

それがカラマリなんだわ。マジありがとう。またより一層推し確できなくなってきたよ。

魂の夢女、毎回1√1√を全力で恋してるからさ、終わる度に「この男と結婚する」という感情にしかならない。今のところFDで3人と結婚してる

 

 

とりあえず、物申すとこだけ先に物申しとくと、

最初の共通でさ、ここに来て初の橘確保!!で展開がどうなるのか期待したのにさ、

 

ーーこれが、X-Day事件の最中に起きた、12月10日の小さな事件の顛末だ。

確保された橘千聖そのまま新宿署へ引き渡されたものの、それから徹底的に黙秘を貫いて……。

取り調べが本格化しようとした矢先。聴取の隙をつき、何者かの手引きで姿を消した。当然、すぐに内部の手引きが疑われて調査が始まったもののーー

連続して起こるX-Day事件に人員が割かれ、思うように捜査は進められない。

こうしてこの事件は半ばうやむやのまま、私たちは再び本来の捜査へと戻ることになる。

↑なんでやねん。

日本の警察ゴミか。シナリオが荒過ぎる。どっちにしろストーリー進行の関係上橘を確保させるのが難しいのであれば、それはもう最初から確保すなよ。例え共通だろうと、あたしはそういうアラを見つけるとすごい気になっちゃうタチだから…。なんかもっと上手く理由見つけられなかったのかな?と思いました。

 

「いろんなところに、小さな傷がいくつもありますね」

 

「ん……生傷が絶えない仕事だから。訓練で怪我するのは日常茶飯事だし」

 

「でも、守るのがオレの仕事。守って傷ついた怪我なら、むしろ勲章だよ」

 

「……キミはこの先も、危ない目に遭うかもしれない」

 

「だから、そのときはオレを呼んでね」

 

「絶対にーーキミを守ってみせるから」

 

こんなにSPかっけえのに(涙)

扱ってる内容が警察とかサスペンスとかの類だから、その分ご都合ゴリ推し展開が挟まれるとちょっと勿体ないな…と思ってしまう。「半ばうやむやのまま」ストーリー展開しようとすな。

 

まあそれは置いておいて、今回も萌えポイントがたくさんありましたので感想をつらつらと書き綴っていきます。

 

まずは、冴木くんと飲みにモヤる回ね。

吉成「……やっぱり今回は本気なんですね、先輩」

 

「本気?彼女のこと?」

 

「だって先輩、前に付き合ってた彼女のときは男と飲みに行こうが合コン行こうが、爽やかに見送ってたじゃないッスか」

 

拙者、元彼女対自分対比圧勝展開好好侍也。

(親指を突き立てる拳王の図)

自分がいない所で彼のことをよく知る第三者から「あの子は随分特別なんだね」みたいに言われてるシチュが嫌いなオタクはおらんのよ。マジで。

元カノとあたしは圧倒的に〝違う〟んだって。わからせてくるのでえすき。

 

そしてひったくり犯をデート中に難なく現行犯逮捕する彼氏も大概岡崎しかおらんのよ。無印の時から言ってるけど属性が「SP」ってだけでもうずるいし。どう足掻いてもカッコいいのが腹立つのよ。

てかそれより、FDで攻略対象たちの成長を実感する分、星野あたしのめんどさが若干目立つ。

 

一瞬、画面全体が赤くなる。

血を流して地面に倒れ伏したのは、さっきまでナイフを突きつけられていたヒロインではなく……。

彼女を庇って飛び込んだ、主人公だった。

 

(あ……)

 

その瞬間、私の脳裏にべつの記憶が蘇る。

 

『……どうして、そんなに嬉しそうなんですか?』

 

『ん?』

 

『こんな怪我……痛くないはず、ないです。しかも、私のせいなのに……どうして』

 

『だって、キミをちゃんと守れたから。そのためなら、この傷だって嬉しいよ』

 

『……なんでそこまでするんですか?私を守るためだからって、下手したら死んじゃうかもしれないんですよ?』

 

『……そうかもね。でも、キミは気にしなくていいよ』

 

『それが、オレの望みだから』

 

一緒にホラー映画観てる時に、怖いシーンで夕方のひったくり犯のことを思い出しちょっと落ち込む星野あたし、重くね?

警察官だろしっかりしろ。ていうか、

おまえだって無印のラストで岡崎庇って死にかけただろ。

警察官として人々を危険から守るために、仕事として当然の行動を取ったまでのことなのに、いちいち過去のこととか思い出してテンション下がるの普通にめんどいだろ。てかマジでおまえこそ警察官なんだぞ自覚持て。あたし、やっぱ〝星野あたし〟が合わないのかもしれない。(ゲーム、やめる??)

 

岡崎は岡崎で、「大事なものが増えたからこそ、失敗を恐れている」っていう描写が濃くあるのだけど、これはめちゃくちゃ理解ができる。

そしてそれに対する柳さんの返答の仕方が、

 

「家族と任務を秤にかけた時、迷わず任務を取ることを求められるのがSPだが……」

 

「機械でない以上、どんな優秀なSPだとしても心を完全に殺すことはできないからな」

 

「……これについては、第三者が答えを出せるものじゃない。だが、俺から言えることがあるとすれば……」

 

「そういう大事なものがあって、迷った末に最善の道を選び取ることができたら……。それが本物への一歩なんだと思う」

 

「どちらかではなく両方を取ればいい。要するに、そういう話だ」

 

「……いちばん簡単で、いちばん難しい話だが」

 

パパ……カッコ良すぎる……。

オギャり不可避。両方取ればいいって言ってあげられる度量と器のデカみ。柳さんの口からそれを聞けるのがまた嬉しい。

多分岡崎√のメインテーマというか、命題は「信じられるようになること」なんだと思うのよね。

 

「オレは、今までずっと……。人と本気で向き合うことができなかった」

 

「意識してやってるわけじゃないんだけど、誰かと通じ合ってると思えたことはなくて、いつも心のどこかが冷めてたんだ」

 

「……本当の意味で誰かを信じたことも、信じてもらえたことも、なかったと思う」

 

「【考えていることがわからない】って色んな子たちに言われてたのも当たり前だったんだよね」

 

「……オレが、心まで預けなかったから」

 

「でも、任務中に迷いそうになったとき、オレは……キミだから、信じられた」

 

「オレの自己満足で勝手に守って、何かを得たつもりになるんじゃなくて」

 

「ちゃんとキミのことを信じたい。……オレを信じてほしい、って。自然と思ったんだ」

 

規格外ご都合展開合コンに絵里子のバーターであたし・出場(これは素直にありがとう)~からの、案の定警備現場が被る岡崎。

ドレスアップしたアタイに気付かない岡崎。早速仕事に私情出まくりな岡崎。停電が起きても心を強く持って犯人を捕まえた岡崎。ここの一連の流れ全てが完璧だったうえに、めちゃくちゃイイ話で。

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「岡崎さんの気持ちは、嬉しいです。でも……」

 

「正直に言ってしまえば、私だってあなたの全部をわかっているとは思いません」

 

「未だにわからないところもあるし、ここはダメだと思うところもたくさんあります」

 

「……そうだよね。オレ自信、そう思ってるし」

 

「でも……それは、特別なことじゃありません」

 

「仕事をしていても思うんです。どれだけ親身になっても距離を近づけても、相手のことをすべてわかることはないって」

 

特防では毎日多くの不安を抱えた人と、向き合うことになる。

彼らの心情を理解するために、近づくことは大切なことだけど……。完全に理解するのは不可能だ。それは日々の業務でよく実感している。

 

「だから、わからないのは当たり前。わからないのはお互い様」

 

「いつも言ってるでしょう?そのわからないところも含めて、私はあなたが好きなんです」

 

「……キミって、変だよね」

 

「……はい?」

 

「自分で言っちゃうのもアレだけど。オレってほんとにめんどくさいし、それを自覚してるのもタチ悪いのに」

 

「キミはいつも、好きだって言ってくれる。……理解しようと近づいてくれる」

 

「だからオレは……キミに甘えちゃうんだよ」

 

「……仕方ないじゃないですか。そんなあなたを、好きになっちゃったんですから」

 

不安でも理解できなくても、傍にいたい。それは理屈なんて関係ない、強い感情で。

 

「あなたの言葉を借りるなら……。それはきっと【特別】なことなんです」

 

「…………うん」

 

「信じていいのか迷って、信じたからこそ、またわからなくなって」

 

「……何度も繰り返して、やっとわかることだってあると思うんです。……私たちみたいに」

 

「……うん」

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あら〜〜〜〜〜スチルあら〜〜〜〜^^

言葉選びが丁寧でとても好き。岡崎もそりゃ相当面倒くさいけど、星野あたしもマジで負けてないからな。結局お互い様なんだよ。

 

「……まあ、今までのことがあるからさ。簡単にオレの全部を信用してもらえるとは思ってないよ」

 

「だから……オレはもっと、信じてもらうために努力しなくちゃね」

 

「っ……」

 

「ーー今、ここで誓うよ」

 

「オレは、誰よりもキミが大切で。この先どれだけの時が流れたとしても、オレの心はずっとキミだけのものだって」

 

「……信じて、いいんですか?」

 

「信じさせるよ」

 

幻想的なビルの灯りが、彼の横顔を照らす。

私の手に口づける仕草は、まるで騎士の誓いのようだった。

 

「……オレは、本当はすごく臆病で。何かを得るのも、失うのも、何かに自分を変えられるのも怖くて……」

 

「きっと、これからもたくさん間違える。この性格はそう簡単に直らないから、また困らせることもあると思う」

 

変わるとか、ダメなところを無くしてみせるとか、そう言わないところが彼らしいと思った。

……こういうところが、好きだと思えた。

 

「それでも、キミの手は離さない」

 

↑これ。キリングパートでも良い意味でわがままな言葉なのが岡崎らしさがあってとても好き。

 

「キミと一緒にいるためには何が必要か、ちゃんと考えていきたい」

 

「だから……オレから、離れないで」

 

それは、いつかも聞いた言葉だった。

 

『なにがあっても、オレから離れないでね?』

 

私のことを【大切】と言ってくれた彼が、私に向けて誓ってくれたのと同じ言葉。

やっと見つけた宝物を抱え込む子供のような、嬉しいのになぜか胸に不安がよぎる言葉。

ーーでも、どうしてか今は、まるで違った言葉に聞こえる。

彼の、まっすぐな想いが伝わってくる。

 

「オレは、ただキミを危険から遠ざけて守りたいんじゃない」

 

「わかりあって、触れあって、……お互いに信じ合って」

 

「……キミの心ごと、守りたいんだ」

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サイコーーーーーーーーーッッッッッセリフ

𝐘𝐎𝐔 𝐀𝐑𝐄 𝐖𝐈𝐍𝐍𝐄𝐑…………これに勝る言葉は無い……………国歌のタイトル、君が代から「わかりあって、触れあって、……お互いに信じ合って……キミの心ごと、守りたいんだ」に変えた方が良い。

これは優勝過ぎんだろ。岡崎の口からこれが出るのはアカンくないか???この時点で岡崎の女たちは号泣できるよきっと。

スチルも演出も良いけど、やはり言葉選びが。すごく良い。今まで噛みしめてきた味をもう一回味わった後でのこれよ。やっぱ岡崎はすごい変わったと思う。推しに急浮上してきて動揺が止まらない。それはそれとして、桜川さんと絵里子の婚活物語編もください。

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それはそうと、メールの癖強すぎんだろ・・・

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気持ちわりぃな

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気遣う吉成くんアイコンからイイやつ

 

あとさ~、

「それこそ【わからなくても好き】があるなら、【わかるけど嫌い】もあるでしょ?親子だって他人同士だもん」

これ。今作1の名言出た。【わかるけど嫌い】な家族関係今の令和モデルに肉薄している。

そして、親が実は嫌いだという話の流れで、そのままでいい。香月くんもわかってくれてるんでしょ?はい。イイ弟ですから…でもいつか香月もいつか自立していくんですよね…寂しいな…のくだりで、

「ーーじゃあオレがキミの家族になるよ。あたしちゃん」

 

「え?」

 

「香月君の代わりにはなれないから、もっと別の立場ではあるけど」

 

「支え合って助け合って、いつでも一緒にいる。……どうかな?」

 

「それっ、て……」

 

「ーーあのね」

 

その言葉の先に、期待が押し寄せる。

ーーと。

なぜか突然テーブルに突っ伏した彼に、私はぎょっと目を見開いた。

 

「どうしたんですか!?」

 

「……ちょっと待って。今、言葉を探してる」

 

「びっくりさせないでください……。…‥でも珍しいこともありますね」

 

「そんなに、珍しい?」

 

「はい。岡崎さんは普段、思いつくまま喋るほうですから」

 

「……最近、あたしちゃん、冷たい……」

 

「ふふ」

 

「結局ずーっと【岡崎さん】だしさあ……」

 

「え?あ……つい、癖で」

 

「冴木君と仲良いしさあ……」

 

「そ、それまだ言ってるんですか?」

 

「キスするのもオレからばっかりだしさあ……」

 

「それは、その……」

 

「ちゅーしたい……」

 

「……もしかして、酔ってます?」

 

「……そうみたい。頭ふわふわする」

 

「普段はお酒、あんなに強いのに……体調でも悪いんじゃないですか?」

 

「ううん、大丈夫……。でも、もう今日は帰ろうかな」

 

「……はい。寂しいですけど、身体がキツイなら休んだほうがいいです」

 

「そうじゃなくて。このままじゃキミが可哀想だから」

 

「え……?なんで私が……?」

 

「…………。ひどいこと、しちゃいそう」

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「オレさ、酔うと凶暴な気持ちになるんだよね」

 

「凶暴って、どういうーー」

 

「…………」

 

「ーーことなのか聞きたいと思いましたが、やっぱり聞きたくないのでいいです」

 

「意地悪になるかなあ……」

 

「いつも微妙に意地悪だと思うんですが……」

 

「じゃあ、もっと意地悪になる」

 

鮮やかな笑顔とともにささやかれて、私は反射的に身体を引いてしまう。

けど、それを許さないとばかりに彼の腕が伸びてきた。

 

「……ひどいこと、してもいい?」

↑鬼ウィスパーボイス

 

吐息が触れあうくらいに、顔が近づく。

 

「岡崎さーー」

 

ーーと思ったら、彼はこてりと私の肩に頭を預けた。

 

「ごめん……やっぱりキツイかも。ちょっと横になってもいいかな」

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「もちろんです。今準備するのでベッドに……」

 

立ち上がってベッドに手をかけると、ふと岡崎さんが私の足に触れてーー

 

「ん、ここでいい。ここがいい」

 

まるで猫のように、私の膝に擦り寄ってきた。

 

「もう……ちゃんと横になったほうがいいですよ」

 

「えー?意地悪されたいの?」

 

「なんでそうなるんですか……」

 

「だって、彼女のベッドで横になって何もしないとか男がすたるよね……」

 

「すたれていいですよ、そこは」

 

「むー……」

(寝顔スチル至福)

 

「オレさあ、ほんとにキミのこと好きなんだよ」

 

「……なんですか、いきなり」

 

「でも、うまく伝わらないっていうか……。言葉にできないの、すごくもどかしい」

 

「そうですか……?言葉にできないどころか、いつも言ってくれてますけど……」

 

「でもなんか軽く聞こえない?」

 

「自分で言っちゃいます……?」

 

「本当は自分でも引くぐらい重いのにさ」

はい。(はい)

 

「それはちゃんとわかってますよ。岡崎さんって色々重いですもん」

 

「ひどい……」

 

「でも、そういうところが好きです」

 

「…………」

 

「重くて、自分勝手で、頑固で、でも優しくて、可愛くて、努力家でーー」

 

「そんなあなたのことが、世界でいちばん、大好きです」

 

「…………」

 

「今の、軽く聞こえましたか?」

 

「ううん。……すごく重くて、すごく嬉しい」

 

「恋とか愛とか、形のあるものじゃないから怖い」っていう岡崎も深い。

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あたしから言わせるんか~~~~~い

「……とっくにキミのものだよ。言ったじゃない。これから先もキミだけだって」

 

「……いえ、言葉だけじゃなくて」

 

「……?」

 

「結婚、しませんか」

 

私が意を決して告げたその言葉に、彼がかえしてくれたのはーー。

 

「……………へ?」

 

今までに見たことないくらいの、呆けたような間の抜けた顔だったーー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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〜チャプター4〜

「…………なるほど。それで岡崎に気持ちを伝えたのか」

オモロすぎんだろこの流れ。

やっぱ1回シバいといた方がいいんじゃないか?あいつ多分FDだからってちょっと調子乗ってんぞ。いやいや。

「ごめん考えたことなかった」は草。

プロポーズ用ではなくただ似合うと思って指輪を買ったり、家族になろうとか言ったりしてきて「結婚は考えてなかった」は大草。(殴りたい)(【岡崎撲滅の会】結成)

 

我々への救いは、ゴミプ岡崎にデコピンしてくれる吉成くんでした。

 

「……ここだけの話、SPとして研修を受けてからずっと、俺は先輩に憧れてました」

 

「強いとこ。我が道を行くとこ。ちょっとばかり性格と意地が悪くても、そういうとこはカッコイイと思ってた」

 

「でも今の先輩は迷って、悩んで、感情に振り回されて……ぶっちゃけ!カッコ悪いです!」

 

「……そう、だね。自覚はあるよ」

 

「自分がカッコ悪いのも、吉成君に失望されてるってことも」

 

「失望?いや、そこは違います」

 

「カッコ悪いですけど。すごく情けないですけど。みっともないですけど……」

 

「ーーそれでも、俺。今の先輩のほうが好きですよ」

 

星野あたしなんかより吉成くんの方がいいんじゃないか?

 

「…………」

 

「……俺が怒ってるのは、先輩がそういう自分を嫌うからです」

 

「…………!」

 

「そもそも何が悪いんですか?別にいいじゃないスか。悩むのも、苦しむのも、迷うのも」

 

「……でも、オレたちSPはーー」

 

「……今は仕事の話してません。あんたの人生の話をしてるんです」

 

「…………」

 

「ーーじゃあ先輩は星野さんを、仕事として愛してるんですか?」

 

「仕事だから、愛することにも一切迷いを持っちゃいけないってことですか?」

 

「それ……は……」

 

「悩むのを悪いみたいに言うな!自分がヘタレなことの言い訳に使うな!」

 

「ぐだぐだ言う前に……!悩んで悩んで悩みぬくぐらいしてみせろ、この馬鹿野郎!」

 

「……っ……」

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SPの心得と真逆の「悩んでもいい」

それを吉成くんが教えてくれたという神采配。マジでこれは大事なパート。最初の柳さんからの金言のように、「選択」って、人生において必ずしもひとつだけにしないといけないなんていうルールは存在しないし、2個3個選び取れるかどうかはひとえに自分の意思と努力次第。それをわかるようになるのが人としての成長に繋がるし、1キャラクターとしての魅力にもなる。やはり普通に岡崎なんかより吉成君の方が何万倍もあたしのこと幸せにしてくれそうだが…

そして、岡崎撲滅の会に入れられてしまった柳さんも、そんなにお世話焼いてもらっていいんスか・・・とばかりに助け舟を出してくる。

 

「おせっかいとは思ったんだが、お前たちは年末のX-Day事件でも、すれ違って苦労していたからな」

 

「何かあったら頼れと言った手前、こうして声をかけさせてもらっただけだ」

 

「……お見通しかあ。でも今回は……いや、今回も、彼女は何も悪くないよ。オレが悪い」

 

「自覚はあるのか」

 

「うん……けど、なんか変なんだよね。彼女から結婚のこと言われて……。自分がわからなくなったっていうかさ」

 

「彼女との結婚なんて嬉しさしかなくて、夢いっぱいで……のはずなのに」

 

「なら、何が不安なんだ?不安には原因がつきものだろう」

 

「……それ、話すと長くなるよ?」

 

「だからお前が翌日休みの日を選んだ」

 

柳さんと結婚するわ。

(おい)

ここまででジェットコースターのように上がって急降下している岡崎への評価。目まぐるしい。あまりにも目まぐるし過ぎる。正直アタイはここまでか…と思いました。

思いました、が。

 

「……恥ずかしい話、失敗ばかりでさ。もうミネストローネは見るのも嫌ってくらい、練習したんだから」

 

「……でも、どうして突然料理を?」

 

「料理だけじゃなくてね。他にもいろいろ考えたんだ。……自分に何が出来るかって」

 

「洗濯はずっとクリーニングだったけど、この機会に洗濯機を買ってみたし」

 

「えっ」

 

「あと自動掃除機が家出して以来、掃除に機械は使ってなかったから、2号を買ってみた」

 

「家事なんて大の苦手だったのに、意外とやってみればできるものでさ。苦手意識が強かったんだと思う」

 

「もちろん、完璧とはほど遠いけどね。習うより慣れろっていうか……」

 

「自分のためにはやる気になれなかったのに、誰かのためって思ったら、頑張れた」

 

「…………」

 

「やっぱり、いちばん頑張ったのは料理かな。これが本当に難しくって……」

 

「でも【家庭】って言われて、真っ先に浮かんだのは料理だったから。途中で放り出したくなかった」

 

「岡崎さん、それって……」

 

「……うん。これでも自分なりに結婚について考えたんだよ」

 

上げて下げて上げる戦法何??

「岡崎料理作れるんだ!?!!!」からの、「ここ最近忙しかった理由って・・・」に気付いた瞬間の尊さの振り切れ具合エグない??

 

「……正直に言うと、ね。キミから結婚って言葉を出されたとき。ーーオレは、怖かったんだ」

 

「キミと結婚することがじゃない。結婚することで本当にオレはキミを幸せにできるのかって、不安になった」

 

「……私は、とっくに幸せですよ?岡崎さんと一緒にいるだけで」

 

「うん、それはオレもそう。キミがオレを好きでいてくれて、幸せを感じてくれてることもわかってる」

 

「……でも、ちょっと意味が違うんだ。結婚ってなると……」

 

「…………」

 

「呆れられるかもしれないけど、オレはね、これでも……いろんなものをキミの前では抑えてるつもりなんだよ」

 

「……え?」

 

「本当なら、四六時中キミの傍にいたい。キミに触れていたいし、キミの声が聴きたい」

 

「24時間ずーっと。オレのことだけ考えていてほしい。他の男のことなんて考えてほしくない」

 

「嫉妬とかそういうレベルじゃなくて。キミの時間、全部オレに使ってほしい。……本当に、閉じ込めておきたい」

 

「…………っ」

 

「……ね?ひどいでしょ?」

 

「え、ええと……」

 

「こんなの、本当に叶えようとしたらオレもキミも仕事辞めなきゃいけないし。現実的じゃないってわかってるんだ」

 

「……でも、そのくらい……好き」

https://media.giphy.com/media/ddHhhUBn25cuQ/giphy.gif

「……結婚したら今よりもずっと、キミのことを離せなくなっちゃうと思う」

 

「……でもそれじゃ、オレが幸せになったとしても、キミが幸せだとは思えなかった」

 

「…………」

 

「オレが愛しすぎちゃって……。キミの幸せが、今の生活が、壊れちゃうんじゃないかって」

 

「もちろん物理的に閉じ込めるなんて絶対にやらないし、やったらアウトだし。……オレだって、我慢はするけど」

 

「毎日一緒にいたら、もっとキミが欲しくなる。もっと好きになって……苦しくなる」

 

「オレが今よりもっと重くなったら、だんだん無理が出て、キミに負担かけて、……だめになっちゃうと思うから」

 

「……それが、あのとき、答えを出せなかった理由ですか……?」

許そう(許そう)

「うん。あのときは、ただ怖いってだけで自分の気持ちがよくわからなかった」

 

「だから整理するためにも、柳さんに相談に乗ってもらったんだ。……そしたら、怒られたよ」

 

『……つまり、星野を幸せにする自信がないのか?』

 

『……幸せってなんだろう……』

 

『……煮詰まってるな』

 

『少し前はあったよ。彼女を誰よりも幸せにする自信。……でも、それって自己満足でさ』

 

『彼女の幸せをオレが勝手に決めてるだけじゃないのかなって思ったんだ』

 

『ヘタレか』

 

『……はっきり言わないでよ』

 

『はっきり言ってほしいから来たんだろう』

 

『むー……だってさあ、あの子ってなんか……真っ白というかキレイじゃない?』

 

『でも汚しちゃいけないからこそ汚したくなるっていうか……』

 

『はあ……』

 

『本当にオレのものになっちゃったら、もう彼女は逃げ場がなくなるでしょ』

 

『……本気で逃してあげられなくなる』

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『…………』

 

『夢中にさせておきながら、いざ責任を取るとなると逃げたくなる、と』

 

『お前……それ一言で言うとクズだぞ』

 

柳さーーーーーーーーーーーん(フロア熱狂)

 

『……わかってるよ。あれだけ調子いいこと言って、責任取るって宣言できないなんて』

 

『でも、オレはただ……彼女を哀しませたくない』

 

『愛したいけど、愛しすぎて、彼女の彼女らしさを壊したくない。そんな未来……考えたくもない』

 

『一緒に居たい気持ちと同じくらい……ちゃんと幸せにしたいんだ』

 

『……なるほど。だから『考えたくない』だったわけか』

 

『……はあ。お前は、本当に同じことを繰り返すな』

 

『え?』

 

『彼女を信用してやれ。お前ごときに全部奪われると思うのか?』

↑最高

「悔しいけど、柳さんの言う通り。オレがちょっとやそっと我侭言ったところでダメになっちゃうキミじゃない」

 

「……そうですよ。私を舐めすぎです」

 

「うん……だから、情けなくても今の気持ちを全部、キミにぶつけようって思った」

 

「……はい」

 

「オレもキミとずっと一緒にいたいし、結婚自体はすぐできるよ。それこそ今すぐ、紙一枚で」

 

「でも……本気だからこそ安易な気持ちでやりたくないんだ」

 

「だから、その……キミにとっては、勝手な話に聞こえると思う、けど。……待ってて、ほしい」

今すぐじゃないんか〜い

それは今までの彼とは違う、怒られた子供のような弱い言葉だった。でも岡崎さんのそんな姿に驚くと同時、やっぱりと思う気持ちもある。

 

(お互いにわかってるはずなのに、また臆病になってたのは、同じだ)

 

そう、私はちゃんとわかっていた。迷って自信をなくして、失うことが怖くて、漫然と生きるのが怖くて、逃げたくなって……。

そんな彼の弱い部分を、これまでそばで見てきたんだから。

 

(それでも、私のために前を向いてくれた)

 

……その意味ではやっぱり自分はこの人に甘えていたんだと思う。

ーー私も彼を守りたいと、確かに思ったはずなのに。

 

「……契さん」

 

「……!」

 

「……私も、べつに結婚という形式にこだわっているわけじゃありません」

 

「ただ、繋がりがほしかったんです。独占したいという気持ちは同じですから」

 

「あなたが私を手放す気がないのなら、……ちゃんと待ちます」

 

目を逸らさずに告げると、

彼が泣きそうな顔で微笑んでくれる。

 

「……やっと、名前で呼んでくれた」

 

「……ありがとう。じゃあ、さ。キミがオレのこと待っててくれるなら……」

 

「……前みたいに、指きりしない?」

 

契さんはいつかのように、

そっと目の前に小指を出す。

大人の結婚の約束にしては、

あまりにも子供らしすぎるその行為。

でも私はそれに笑って頷くと、

そっと小指を絡めた。

 

「ーー指きりげんまん」

 

「ーーこれから2人で日々を重ねて、キミのことを幸せにできるって胸を張れるようになったら……」

 

「……約束するよ。オレからプロポーズするって」

 

今せい〜〜〜〜〜〜~~(ありがとう)

 

「ーー指きった」

 

「オレは、キミの一生に責任を持ちたい。だから本気で考えたいし、万が一にもキミを哀しませたくない」

 

「仕事だってまだ未熟だから、もっと強くなって家族を守れるくらい立場もしっかりさせたい」

 

「ふふ……契さんはよくばりですね」

 

「でも守られてばかりじゃありません。私もあなたを、守ってみせますから」

 

「……うん。ずっと傍で、オレを守って」

 

「……ダメなところも、いいところも。あなたの全部、受け入れます」

 

「……あたしちゃん……」

 

契さんは手を伸ばすと、

私の頬にそっと触れてくれた。

 

「……オレさ、キミのこと好きになったの、最初は純粋な恋心じゃなかったと思う」

 

「……はい」

 

「キミがオレの生きる意味になってくれて、……オレが生きるために失えないから、執着してたんだ」

 

「でも、今は……違う。キミのことが好きで、幸せにしたいから、オレは……生きたいって思える」

 

最高の言葉。

 

「愛とか恋とかよくわからなかったけど、今は自信を持って言えるよ」

 

「ーーオレは、キミに恋してる。それで、いつかきっとこの気持ちが愛に変わるんだと思う」

 

「怖いとか不安とか感じないくらい。キミを安心させられるような……愛に変えるよ」

 

「だから……指きり以外にも約束の証ってことで……これ」

 

「……先に謝っておくけど、これ自体はずいぶん前に買ってあったんだ」

 

「プロポーズとか何も考えてなくて、ただキミに似合いそうだなって」

 

「……本当にキミのことしか考えてなかった」

 

「迷ったり、悩んだり、情けなかったり。幸せにするって誓えないような男だけど、これだけは信じて」

 

「いつだって、キミのことばかり考えてる」

 

「……キミが好き。何があっても、これだけは変わらないから」

 

開けてみて、と促されて、

高鳴る胸を抑えながら開いてみる。

 

「……っ……」

 

驚きと感嘆の入り混じった声が、

唇から自然と漏れ出す。

光を浴びてきらきらと輝くのは、

細く煌めく銀の指輪。

 

「……きれい……」

 

「……手、貸して」

 

見上げると、優しい微笑のまま

契さんが指輪を手に取る。

私はドキドキしながら頷いて、

左手を差し出した。

自然な仕草で、彼が私の薬指に

ゆっくりと指輪をはめていく。

……まるで、結婚式の誓いのように。

 

「わあ……ピッタリ」

 

「よかった。……やっぱり、キミによく似合ってる」

 

「はい。契さんが私のために選んでくれたものですから……。似合わないはずがありません」

 

「……ありがとう、ございます」

 

「でも、サイズ言ったことないのに……。こういうところは、さすがですね」

 

「……言っとくけど、慣れてないよ?さすがに指輪贈るのは、初めて」

↑気になる事全部先に消化してくれる泣

「どうかな、気に入ってくれた?」

 

「もちろんです」

 

今までつけた、どんなアクセサリーとも違う。あの首輪のように、縛りつけるものじゃない。

私自身の意思で、大切な人と繋がっていたいという願いが輝く証。

 

「今まででいちばん嬉しくて、大切で」

 

私はにっこりと微笑むと、

そのまま彼に近づいてーー。

 

「……いちばんの宝物になりました」

 

ちいさく、彼の頬に口づける。

 

「……っ……」

 

「……恥ずかしい話ですけど、この嬉しさを言葉でうまく説明できる気がしなかったので……」

 

「せめてもの、お返しです」

 

「……不意打ちはずるいよ」

 

「はああ……よかった……」

 

「すっごく緊張感したんだよ、これでも。嫌われたらどうしようって」

 

「もう……。これくらいじゃ嫌いませんってば」

 

「でも、不安にはさせたでしょ?しばらく会えなかったし」

 

「それはまあ……でも、中途半端な気持ちで会わないって決めたのは契さんなりの誠意だってわかりましたから」

 

「……ほんとによかった。こんなに必死になったこと今までなかったよ、オレ」

 

「そうなんですか?」

 

「あ、でもひとつだけあったかも」

 

「キミが勝手にアドニスのアジトに行くって決めたとき、追いかけたでしょ。あのときと同じくらい必死だった」

 

「……大げさですよ。あれは命かかってたじゃないですか」

 

「大げさじゃないってば。……なんなら、確かめてみる?」

 

「……言いましたね?」

 

 

 

私は彼の頬の熱を確かめるように、優しく両手で包み込んだ。

 

「……本当。すごく熱いですね」

 

「でしょ?心臓もズキズキ痛くてさ、

死んじゃうかと思った……」

 

「死んだらキスできないですよ?」

 

「それは絶対にいやだ」

 

契さんは笑いながら、指先で確かめるようにゆっくりと私の指輪をなぞっていった。

 

「……また贈るからね。これとはべつの、約束の証」

 

「なら私も贈り返さないとですね。貰ってばかりは、性に合わないですから」

 

「……というか、順番的に次は私です」

 

「ええ……結婚指輪はさすがに譲ってよ」

 

ーー昔は、女の夢として、プロポーズされたいとか男性側から言われたいとか思っていたこともある。

でも契さんと付き合うようになって、その気持ちは少し変わったかもしれない。

だってこの人相手だと、待っているだけじゃ始まらない。

だから……。

 

「あまり待たせるようだったら、私から正式にプロポーズしちゃいますからね?今度は婚姻届も持参で」

 

「それはダメ。さすがにそこはオレから言わなきゃ。カッコつけさせてよ」

 

だから今言わんか〜〜〜~~~~い

 

「……今回、先にプロポーズしたのは私なんですけど?」

 

「う……それはノーカン……」

 

「契さん……?恋人の一世一代の告白をノーカン扱いはさすがに怒りますよ?」

 

「だって、オレのほうがキミのこと好きだし。絶対に次はオレから言うから」

 

「いいえ、私のほうがいっぱい好きです。契さんにだけは負けられません」

 

「……オレのほうが好き」

 

「私のほうが好きです」

 

「……大好き」

 

至近距離で見つめ合いながら囁いてーー。どちらからともなく、唇を近づける。

 

「じゃあ、勝負しようか。……ギブアップはナシだからね」

 

「それはこっちの台詞で……んっ」

 

戯れるように絡み合うキスと、支配するような荒々しいキスが、交互に私の唇を奪っていく。私も負けじと、その想いに応えた。

 

「……やっぱり、こうしてると安心する」

 

「自業自得だけどさ、キミと離れてる間、ものすごーく欲求不満だったんだから」

 

「……ふ……っ」

 

「どれだけキミと繋がったら、恋が愛に変わるのかなあ……」

 

「……ゆっくりでいいんですよ。気付いなら、変わってるものです」

 

「……うん。でも、つい欲しがっちゃうんだ。こんなオレでも、好きでいてくれるんでしょ?」

 

「……ね、全部受け入れてくれるって言ったよね……?」

 

「……い、言いました、けど……っ」

 

「……うん。だから……オレも、全部もらうね」

 

……結局。その日は一歩も外に出ることなく。

 

「これが恋を愛に変える、一歩目ってことで」

 

「ん……っ。一歩目にしては激しくないですか?」

 

「……そこは許して。だって久々だし」

 

私たちは昼間から部屋の中で、堕落した時間を過ごしたのだったーー。

https://media.giphy.com/media/ddHhhUBn25cuQ/giphy.gif

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岡崎~~~~~~~~~~ッッッッッッッッッッ

 

お気に入りスチル紹介

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紹介してないものの中ではこれかな。可愛すぎるンゴね。全体的に絵アドバリ高。

 

まとめ

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エピローグはやっと普通のデートできてさ~プラネタリウムでさ~胸いっぱいでさ~最後の最後で幸せなふたりの様子が見れるのかと思ったら、

結婚してないんか〜〜〜~~~~~~~~い

マジで結婚せぇ~責任を取れ~こちとらもうゼクシィ買ってきとるんよ~~なあ~~~~。

真面目にまとめると、岡崎√は最後で全部フィニッシュ決めた感ある。もう今までのことは全部水に流した。中盤意味の分からないめんどさで本気でシバこうかと思ったけど最後の最後でバカデカヘビー級感情ぶつけられ、無事元気な岡崎契限界夢女が爆誕いたしました。対戦ありがとうございました。

「好きすぎて結婚したらもう歯止め聞かないから無理」「本当はずっと閉じ込めておきたいくらい君のことが好き」って言われて落ちない女、おりゅ~~??????(笑)

あ!あとショートストーリーマジでマジでありがとうございます

 

次回は白石景之の予定です。地獄、確定。

最後まで閲覧いただきありがとうございました!

それではまた。あたしでした~

 

 

 

 

 

【以下おまけのツイッターリアルタイム実況】